日本人にとってメジャーな海外の旅行先がアメリカ合衆国でしょう。グアム、ハワイ、ニューヨーク、ロサンゼルスなど空路でのアクセスも良く休暇シーズンには人気のスポットですよね。アメリカ旅行を計画する中で避けて通れないのがESTAです。
ESTAとは
ESTAとは、英語の「Electronic System for Travel Authorization」の頭文字に由来する略語になります。「エレクトリック・システム」というワードが含まれていることから何か電子的な方法で行う手続きであることはイメージできるでしょう。まさにその通りで、日本語では「電子渡航許可プログラム」となります。そして、ここでは「渡航許可」というワードが出てきていることからアメリカに旅行する人たちは、予めこのESTAを申請して許可を得ていないと入国できない可能性があるということになります。
ESTAの目的
ESTAは、主に観光やビジネス、トランジットなどで短い滞在期間をアメリカで過ごす旅行者に対して渡航許可を与える制度になります。ここで、トランジットも対象になっている点は注意が必要です。最終目的地がアメリカではなくても飛行機の乗り換え等でアメリカに入国する場合は、ESTAが必要になるということです。
なお、就労目的や学生になる場合や長期滞在といった目的で米国に渡航するケースでは、内容に応じたカテゴリのビザを申請することになります。
ただ、このESTAはアメリカに渡る全世界の人たち全員が対象になるわけではありません。
ESTAが必要な人とは?
ESTAは世界中の人が対象になっているわけではなく、ビザ免除プログラム(Visa Waiver Program)という制度に参加している国の国籍を持つ人たちに適用されまる。このプログラムの主な参加国としては、日本のほかヨーロッパのスペイン、フランス、ドイツ、イタリア、イギリスなどが含まれます。ちなみにアメリカ近隣のメキシコやカナダといった一部の国は除外となっています。
申請に必要なものは?
ESTAの申請には、WEB上で旅行者の個人情報やパスポート番号、旅行スケジュールなどを申告することになります。そのため、旅行の予定が明確になってから申請すると良いでしょう。
どこで申請できる?
ESTAの申請はオンラインでの手続きとなります。少なくとも旅行の72時間前までに申請することが推奨されているので、ゆとりをもって段取りを進めておきましょう。
申請方法は、主に以下の2つから選択することになります。
- ESTA申請公式サイト
- 代行業者のサイト
申請自体は特に複雑ではなく、日本語にも対応しているので少人数での旅行であれば公式サイトがおススメでしょう。
ただし、WEB上には詐欺や不正なサイトも存在しているようです。一見すると公式サイトのような文言で案内をするページがあるので十分な注意が必要です。ここでは詳しく説明しませんが、公式サイトと代行業者サイトの見分け方はいくつかあります。
オフィシャルサイト
最も確実で信頼できる申請方法が、公式のWEBサイトから直接申請する方法です。検索エンジンに日本語でサーチをかけるとキーワード次第ですが、公式サイトに見せかけた代行業者のサイトがいかにもオフィシャルページかのように上位に表示されることがあります。
それで、私が使っている方法は「 在日米国大使館と領事館」のページに公式サイトへのリンクが掲載されているので、そこから申請するようにしています。各国の言語に対応しており日本も表示も可能です。AIが導入されているのかパスポートのスキャン画像や写メをアップロードすれば、ある程度の必要情報は自動入力されるなど、以前よりシステムがアップデートされていました。
代行業者に依頼する
WEBサーチでESTAの申請に関連するワードを検索すると、代行業者のサイトがリストアップされてくるでしょう。そのページの案内に従って個人情報を入力することでWEB上で全ての手続きが完了することがほとんどです。
また、旅行会社のツアーパックなどを利用する場合は、担当者が一括して手続きを行ってくれる場合もあります。
手数料はいくらかかるの?
ESTAの申請には費用がかかります。私が2023年6月に公式サイトから申請した際には、21USドルでした。支払いはAMEXのカードで行ったのですが、後日2,993円の請求でした。同時にもう一人分申請したのですが、VISAカードの決済で2,982円となっていました。ちなみにESTAの有効期限は2年間で、前回は2021年に申請していたのですが、当時の費用は14USドルでした。申請料アップと円安の影響でダブルパンチ状態。
なお、代行業者を利用すると当然のことながら別途手数料が請求されます。この金額については様々で高額な代金を請求されるケースもあるようです。私も以前、いかにも公式サイトかのようなWEBページでトラップにはまったことがあったのですが、気付いてすぐメールで直談判したところ手数料は返金してもらえたことがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。日本人にとって海外旅行時にアメリカへ渡る際には避けて通れないESTA。手続き自体は、それほど複雑ではないのでゆとりをもって計画するれば特に問題ないでしょう。少しでも費用を抑えたいのであれば、公式サイトを使って自分で手続きすることをおススメめします。
最後にESTAの申請を済ませたあとは、別途通知される許可証を電子形式か印刷形式をパスポートと一緒に持参しましょう。なお最終的に入国の可否を判断するのは入国官の裁量となることも覚えておきましょう。